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社内文書を安全に探すAI|プライベートLLM実証から学ぶ始め方

社内規程や手順書が共有フォルダに増えると、必要な情報を探すだけでも時間がかかります。2026年10月13日に始まったプライベートLLMの実証をもとに、機密性と使いやすさを両立しながら、文書検索AIを小さく検証する方法を整理します。

何が始まった?校務文書を扱うプライベートLLMの実証

【公式発表】茨木市とNTT西日本は2026年10月13日、市立の一部小中学校で、純国産プライベートLLM「tsuzumi 2」を活用した校務AIの実証を開始しました。発表・実証開始日は10月13日、この記事の公開日は10月14日です。

公式発表によると、主な機能はチャット形式の質問、校務文書の検索・要約、文章作成支援です。校内サーバー上の複数ファイルから必要な情報を探す手間を課題として挙げ、利用者権限に応じたアクセス制御と、ローカル環境での運用を通じて安全性と実用性を評価します。

出典:NTT西日本・茨木市の公式発表(2026年10月13日) ↗

変わるのは、AIへ渡す場所と閲覧範囲の設計

プライベートLLMは、公開型の生成AIへ文書をそのまま貼り付ける使い方とは異なり、組織が管理する環境でモデルや文書検索の仕組みを動かす選択肢です。ただし、ローカル環境なら自動的に安全になるわけではありません。誰がどの文書を検索できるか、回答の根拠を追えるか、ログや削除をどう扱うかを決める必要があります。

文書検索AIの価値は、自然な回答を返すことだけではありません。回答に使った文書名や該当箇所を表示し、利用者が原本へ戻れる設計が重要です。就業規則や作業手順が更新されたときに、古い版を答えへ混ぜないための版管理も必要になります。

公表されているのは検証計画で、導入成果ではない

【実証主体が公表した計画】実施期間は2026年10月13日から2027年3月31日までで、教職員へのアンケートとヒアリングにより、情報検索や文書作成に要する時間、回答の有用性、操作性、継続利用意向を確認するとしています。

今回の発表時点では実証が始まった段階で、削減時間や回答精度などの結果は公表されていません。「全国初」は小中学校で純国産プライベートLLMを使う校務AI実証について、NTT西日本が2026年9月時点で調べた範囲の表現です。学校での取り組みを、Aiplun Studioの導入実績として示すものではありません。

自社向けの応用案:十件の手順書で検索テストを作る

【Aiplun Studioによる応用案】小規模企業なら、最初から全社文書を読み込ませず、個人情報や取引先の機密を含まない現行版の手順書を10件ほど選びます。「休暇申請の締切はどこに書かれているか」「故障時の連絡順は何か」のように、原本から答えを確認できる質問を担当者が作ります。これは茨木市やNTT西日本が公表した成果ではありません。

回答は、正しい・一部不足・根拠なし・回答すべきでない、のように分類します。答えの文章だけでなく、参照した文書、該当箇所、版の日付、閲覧権限を確認します。資料に答えがない質問では、推測せず「情報がない」と返せるかも試します。

始め方:検索だけから始め、作成支援は後で加える

第一段階は文書の検索と該当箇所の提示に限定します。第二段階で要約を加え、原文との違いを担当者が確認します。文章作成支援を使う場合も、通知文や回答文を自動送信せず、下書きとして保存して承認を残します。

実データを扱う前に、文書の機密区分、保存場所、モデルや検索基盤への送信範囲、アクセス権、操作ログ、バックアップ、削除方法を確認してください。クラウド型とオンプレミス型は、費用だけでなく運用担当者、更新、障害対応まで含めて比較する必要があります。

  • 現行版の文書だけを対象にし、古い版を分ける
  • 回答から原本と該当箇所へ戻れるようにする
  • 権限のない文書を検索結果へ出さない
  • 資料にない質問で推測回答をしないか確認する